相続放棄するなら家の片付け(遺品整理)は、どうするの?【改訂版】

相続放棄と遺品整理

相続放棄を考えている場合、遺品整理については大きく2つの考え方があります。
遺品整理はしない(安易に手を付けない)という考え方
→ 財産に手を付けたとみなされると、相続放棄が認められなくなる可能性があるため
内容に注意すれば対応できるという考え方
→ 債権者に不利益を与えず、自分の費用で最低限の片付け(衛生維持・退去対応)を行う範囲であれば問題ないとされるケースもある
※相続放棄を前提とする場合、「どこまでが許される行為か」は状況によって判断が分かれます。
たとえば、価値のある物を処分・売却する行為は「相続した」とみなされる可能性がある一方で、腐敗物の処分や最低限の清掃など、衛生維持や退去に必要な対応は認められるケースもあります。
判断を誤ると相続放棄が無効になるリスクがあるため、迷う場合は作業前に専門家(司法書士・弁護士など)へ確認し、必要最小限にとどめて進めることが重要です
※専門家の間でも見解に違いが見られることがありますが、債権者に不利益を与えないことを前提に判断し、自己判断で進めず慎重に対応していくことが大切です。

間違いやすい・軽はずみの行為

次のような行為は、相続放棄が認められなくなる可能性があるため注意が必要です。これは一例です。

・故人の財産(現金・預金)を使って支払いをする
(携帯料金・入院費・税金なども含む)
・故人の財布や自宅に残っている現金を使う・持ち出す
・家賃や修繕費などを、故人の財産から支払う
・車や不動産の名義変更を行う
・価値のある物(家財・貴金属など)を売却・処分する
・遺品の中から高価な物だけを選んで持ち帰る
・預金口座を解約・引き出し手続きをする
・保険金や給付金を自分の判断で受け取る
・故人名義の契約(電気・ガス・通信など)を勝手に解約・清算する
・遺産分割の話し合いに参加して取り分を主張する

相続放棄とは何

相続人が自身の法的な権利を放棄し、相続財産に関する義務や責任を免れる手続きです。相続放棄をすることで、相続人は相続財産に関する債務や負担を回避することができます。

相続放棄は、相続人が相続財産を受け継ぐ意思を持たない場合や、相続財産に対する債務や負担があまりにも大きい場合に選択されることがあります。相続放棄は、相続人が法的手続きを経て行う必要があります。

相続放棄を行うには、相続人は相続開始から3か月以内に裁判所に申し立てを行う必要があります。申し立てが受理されると、相続人は相続放棄が認められ、相続財産に対する権利や義務を放棄することができます。相続放棄が認められると、相続人は相続財産に対する権利を喪失し、他の相続人にその権利が移ります。

ただし、相続放棄を行った場合でも、相続人の個人的な債務や負担については免責されるわけではありません。また、相続放棄ができない場合や放棄後でも負担が残る場合もありますので、具体的な相続状況に応じて専門家や弁護士と相談することが重要です。

相続放棄したいなら。借りている部屋の家財どうする

相続放棄するなら
家財処分は、してよい、しない方が良い ネットを調べると意見が分かれます。 家財処分は、してよい、してはいけない 。当方では、家財処分しない派です。 なぜなら、相続放棄は、価値がないものでも放棄して良いはずです。それをあえて手間暇・お金をかけて廃棄する必要はないですよね。 相続放棄されて家財や原状回復費が残ったなら。 大家さんは、 保証人・保証会社が行うことになります。 よって、相続放棄したら、故人の方の家財処分は行いません。 ただ、賃貸の保証人にお身内の方がいるなら。相続放棄との関係はありませんから。家財処分や明け渡しの一切の費用の責任が生じます。

相続放棄を進めています。部屋の家財もそのまま手を付けられないと聞いていますが、位牌、写真などを持ち出しても良いですか、?

墓や位牌、仏壇などは祭祀財産(さいしざいさん)ですから、相続放棄を行うことができないと考えられます。また、故人の写真など価値がないものですから、問題はないと考えています。

実際には、部屋の家財処分行う人も多い

お身内が亡くなり、相続人が相続放棄を行うと。故人が使っていたお部屋の家財の廃棄をどうするかと言う問題に直面します。処分するかしないかは、士業の先生でも意見が分かれます。下記の事例を参考にするとよいでしょう。

亡くなった方の住まいに保証人になっている

亡くなった方の借りていたアパートやマンションにご家族の方が賃貸契約の連帯保証人になっている場合があります。この場合は、相続放棄を行った場合でも保証人の身分は放棄したことになりませんので、亡き本人に代わり、部屋の家財の整理・廃棄(遺品整理)を行い、原状回復の清算を行う必要があります。

保証人になってないけど。相続人はアパートなどの明け渡しをしなくてはいけません

亡くなったお部屋の遺品整理や明け渡しの清算については、
放置しても支払い義務は逃れません
ご遺族の方が行わないと賃貸の保証会社が遺族の方に代わり行います。ただ、この費用は、ご遺族に請求され支払いを行う必要があります。故人にほかの借金もなく相続放棄を行わないなら、積極的に自ら遺品整理を行いましょう。遠方なら、大家さんや保証会社と相談するのも良いでしょう。
②故人が借金を抱えていたなら相続放棄の検討も
故人が借金を抱えている場合は、相続放棄を行って故人の財産とマイナス資産双方ともに相続しないという選択をすることができます。この相続放棄を選択する場合には、故人の家財も廃棄する必要はありません。つまり、お部屋の荷物は手を付けないで放置します。

相続放棄して遺品整理を行ったお客さまの事例

①賃貸の保証人(親)からのご依頼

千葉に住む息子さんが路線に飛び込み自殺で鉄道会社からの請求回避で放棄したけど。アパートが親の保証人で、保証人として廃棄依頼。

②反対派を押し切って家財処分 自営の息子さん。秩父で首つり自殺で、アパートの家財処分は、ポケットマネーで。200万円の死亡保険発見 受取人が指定されていたので受け取れました。相談先の司法書士さんは、処分に反対。弁護士さん賛成。処分を受け入れたケース。

③緊急搬送、病死した兄 川口市に住む兄が病死、借金あるので相続放棄。部屋から資産価値ある楽器・ステレオなどを搬出保管し、ゴミを撤去。これもポケットマネーで

④離婚調停中に自殺した夫 横浜市で失業した夫が薬毒自殺。実家に帰り離婚調停の奥さんから。家財は、自分が(奥さん)が買ったものであるから、と主張することで廃棄手伝い。

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