お亡くなりになった方が、たくさんの借金がある場合には、相続人は、故人の財産と借金のすべてを放棄することができる相続放棄制度があります。相続放棄すれば、故人の賃貸のお部屋の遺品を整理する必要はありませんが、相続人が賃貸住宅の保証人の場合などで部屋の明け渡しを行うこともあります。
200万円の生命保険は、お姉さんに託されていました
弟が秩父の山中で自殺されアパートを引き払いたいのでお願いしたいとお電話いただき、翌日午後2時に指定されたアパートに向かいしました。
少し早く着きましたが、ご依頼人は、亡くなられた弟さんのお姉さんと旦那さんが部屋の前で待っていらっしゃいました。カギを管理会社によって預かり持っていたので、ご暗殺とお悔みを表しお部屋に入りました。
お部屋は、ワンルームで2階の角部屋です。家財は、長年ここで暮らしていたのでしょうか、かなり多い方で通路がやっと確保できていた部屋です。お部屋に入られたお姉さんは、部屋を見て「あら、こんな生活していたの」とつぶやき悲しそうな顔されました。部屋から遺品となる物、思い出になる物などを部屋から持ち帰ろうとしたようですが、部屋は古い家電や家具、生活用品が乱雑に置かれていて何がどこにあるかわかる状態ではありません。手前の不用品やゴミを順番に点検し片付けないと無理でした。
また、彼には、立川の繁華街の一角で水商売をしていたようでその借金もあちこちあるということがお姉さんたちの耳に入っていたので、相続放棄を予定しているとのことでした。母とお姉さんの2人が相続人で部屋の家財の処分の費用は、親がポケットマネーで出すことで弁護士から部屋を片付けてよいと言われ行うことにしたといいます。
ただ、今日は、想像よりゴミや不用品が多く遺品を整理することが無理なので、処分する明細を記録することと相続放棄に必要な書類、家族との思いでな品などを大阪の実家に送っていただくことで遺品整理を行いました。
黄木した遺品は、ワンルームで多く2tで1.5台ありました。大阪の実家にお送りした遺品の中には、作業中に発見された生命保険証書が含まれていました。
数か月後お客さまからお礼のお手紙をいただきました。
「保険の受取人がお姉さん」であったため相続放棄対象外で保険金を受け取ることができました。このお金で弟の供養を丁重に行います。と。(合掌)
※個人情報保護の配慮から地域名・写真は差し替えて掲載しております。
編集室からのコメント
相続放棄に関する情報は、こちら「相続放棄と遺品整理」のコラム記事でご確認ください
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