相続放棄と遺品整理|専門家に聞きにくい7つの疑問に現場実務で回答

相続放棄と遺品整理

相続放棄を検討しているとき、遺品整理をどう扱うべきかで迷う方は少なくありません。片付けなくてよいのか、触ったら放棄できなくなるのか、保証人がいる場合はどうなるのか――。こうした疑問は専門家に相談する前に、まず自分の中で整理したいものです。このページでは、現場で実際に直面してきたケースをもとに、聞きにくい7つの疑問に実務目線でお答えします。

1.放棄するなら遺品整理はしなくてよい?

結論から言えば、相続放棄をするなら原則として遺品整理をする義務はありません。

相続放棄が受理されると、法律上は「最初から相続人ではなかった」扱いになります。財産も借金も引き継がないため、家財を整理する法的義務もありません。

ただし注意すべきなのは、「保存行為」と「処分行為」の違いです。

腐敗物の処理や建物の損傷防止など、財産を維持するための最低限の行為は保存行為と評価されやすい一方で、売却・換金・形見分け・大量廃棄などは処分行為と見なされる可能性があります。

放棄を検討している段階では、

大きく動かないこと。処分しないこと。

これが実務上もっとも安全な判断です。

2.賃貸で保証人が身内の場合はどうなる?

ここは非常に誤解が多い部分です。

相続放棄をすると「相続人としての責任」は消えます。しかし、保証人としての責任は別問題です。

例えば、親が借主で子が連帯保証人だった場合、子が相続放棄をしても保証契約は残ります。未払い家賃や原状回復費、状況によっては特殊清掃費まで請求される可能性があります。

つまり、

  • 相続放棄=借金の相続をしない
  • 保証契約=契約上の支払義務は残る

という構造になります。

相続の問題と契約の問題は切り分けて考えることが重要です。

3.気づかずに故人の財産を使ったら放棄できない?

故人の通帳から支払いをした、車を使用した、家電を持ち帰った――。こうした行為は「相続を承認した」と判断される可能性があります。

ただし、すべてが直ちに放棄不可になるわけではありません。

  • やむを得ない事情
  • 保存目的
  • 少額であること

など事情によって判断は異なります。

重要なのは、事実を隠さずに状況を整理することです。裁判所は事情を踏まえて判断します。

焦って自己判断せず、状況を明確にすることが実務上のポイントです。

4.相続放棄すれば何もしなくてよい?

法律上は相続人ではなくなります。しかし、現実問題は残ることがあります。

賃貸物件の退去、近隣への影響、空き家の管理など、法的立場とは別に対応が必要なケースもあります。

放棄=完全放置が最善とは限りません。

大切なのは、

  • 不要な処分はしない
  • 立場を明確にする
  • 関係者へ適切に伝える

という冷静な対応です。

5.何を保管しておくべき?

安易に処分してはいけないものがあります。

  • 通帳・キャッシュカード
  • 借入契約書・督促状
  • 不動産関係書類
  • 保険証券
  • 年金関係書類
  • 遺言書の可能性がある書類

これらは財産調査や放棄判断に必要な資料です。

調査のための保管は保存行為にあたり、通常は問題になりにくいと考えられます。

「片付ける前に調べる」ことが重要です。

6.保管物はいつまで管理する必要がある?

相続放棄の申述が受理されるまでは、財産を勝手に処分しないことが重要です。

受理後は法律上相続人ではなくなりますが、次順位相続人や相続財産清算人が関与するまで事実上の管理状態が続くことがあります。

実務上の一つの区切りは、

放棄受理通知書の取得

です。

それまでは処分せず、記録を残しておくことが安全です。

7.誰も引き継がない場合はどうなる?

相続人全員が放棄した場合、最終的には相続財産清算人が選任されます。

その間、財産は宙に浮いた状態になります。

この時に重要なのは、

  • 勝手に処分しない
  • 財産価値を減らさない
  • 状況を記録しておく

ことです。

完全に放置するよりも、「触らないが状況は整理しておく」という姿勢が、後のトラブルを防ぎます。

実務的な結論

相続放棄と遺品整理は、単純な二択ではありません。

  • 放棄するなら原則片付けなくてよい
  • ただし保存行為は可能
  • 処分行為は慎重に
  • 保証人責任は別
  • 書類は保管
  • 迷ったら動かない

感情よりも立場整理を優先すること。

それが、後悔しないための現実的な判断です。

本記事の内容について(免責とご活用にあたって)

本ページは、相続放棄と遺品整理について、現場で実際に寄せられるご相談内容をもとに整理した実務的な解説です。法律判断そのものを行うものではなく、個別事情によって結論が異なる場合があります。

特に、
・財産を一部使用してしまった場合
・保証人契約が絡む場合
・孤独死や賃貸退去が関係する場合
・相続人全員が放棄している場合

などは、状況ごとに対応が分かれます。

本記事は「どう考えるべきか」を整理するための一つの判断材料としてご活用ください。最終的な行動や申述の可否については、ご自身で十分に納得されたうえで、自己責任においてご判断いただくことになります。実際の法的判断が必要な場面では、弁護士・司法書士などの専門家へご相談いただくことをおすすめします。

なお、遺品整理の現場対応については、保存行為と処分行為の違いを意識し、立場が確定するまで不用意に財産を処分しないことが安全です。

相続放棄と遺品整理|人気コラム4選

相続放棄と遺品整理は、制度の理解だけでなく「実際どう進めるか」で迷う方が多いテーマです。ここでは、特に多く読まれている関連コラムをご紹介します。あわせて読むことで、判断の整理がしやすくなります。


① 相続放棄したら、遺品整理もスッキリ。負担が軽くなるケースと必須の知識

相続放棄を選択することで、精神的・経済的な負担が軽くなるケースがあります。ただし「何もしなくてよい」という意味ではありません。本コラムでは、放棄によって軽くなる部分と、逆に注意すべき点を整理し、実務上のポイントを分かりやすく解説しています。

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② 相続放棄して遺品整理しちゃダメ?整理したらバレるって本当?

「少し片付けただけで放棄できなくなる?」「裁判所にバレる?」という不安は非常に多いご相談です。本コラムでは、保存行為と処分行為の違い、実際に問題になりやすいケース、誤解されやすいポイントを現場目線で整理しています。感情で動く前に読んでおきたい内容です。

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③ 相続放棄の手続き。やってみると意外に簡単でした。相続放棄の流れ《体験者執筆》

相続放棄は難しそうに見えますが、実際に手続きを行った方の体験談を読むと流れが見えてきます。本コラムでは、必要書類の準備から家庭裁判所への申述、受理までの実体験をもとに、具体的な進め方を紹介しています。初めての方でも全体像をつかみやすい内容です。

相続放棄の手続き。やってみると意外に簡単でした。相続放棄の流れ《体験者執筆》

④ 《離婚調停中に旦那さんが自殺》相続放棄して遺品整理のお手伝い

離婚調停中という複雑な状況で突然の出来事が起きたケースです。法的な立場や感情の整理が追いつかない中で、相続放棄の判断と遺品整理をどう進めたのかを、事実ベースでまとめています。制度と現実対応の違いを考えるうえで参考になる内容です。

▶ 《離婚調停中に旦那さんが自殺》相続放棄して遺品整理のお手伝い

当社の相続放棄案件の対応と特徴

1.資産価値のあるものは必ず仕分けし、お客様へお渡しします。
通帳・書類・換金性のある物品な

ど、資産性が疑われるものはすべて選別し、保全行為としてお客様に管理していただきます。

2.資産価値がないと判断したもののみ廃棄します。
安易な一括処分は行いません。

3.明細を作成し、証拠として残します。
古物商としての責任のもと、
・遺品の資産価値明細書
・廃棄明細書

を作成し、責任者印を押印のうえお渡しします。
お客様には保管していただき、後日の説明資料としてご活用いただけます。

相続放棄と遺品整理は、
「片付け」ではなく「判断の積み重ね」です。

当社では、処分してよいものと保全すべきものを明確に分け、
後に問題が生じないよう書面で整理することを基本としています。

相続放棄案件対応地域

東京・埼玉は全域、他県は東京・埼玉より地域になります

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  • 家財処分の総合案内 ─ 片付け全般・引越し前後・退去手続きの流れをまとめています。専任担当者がご相談から完了まで対応。
  • 遺品整理のご案内 ─ 仕分け・形見の整理・供養・重要書類の探索まで。立ち会いなしやオンラインでの進行も可能です。
  • 空き家片付けのご案内 ─ 売却・賃貸前の残置物撤去や不動産会社との調整、写真報告までワンストップ。
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  • 場所別のゴミ片付け ─ ベランダ・物置・庭木・台所など、部分的な片付けと撤去はこちら。

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