家じまい体験談

夫婦ふたりで始めた蕨市の空き家管理、庭の手入れだけで6ヶ月


寄稿者
板橋区でお住まいkoさん。家じまいは、蕨市です。
独身の叔父さんの家じまいです。老人ホームに入所で空き家になった家の片付けを夫婦二人で始めています。

家財整理のきっかけは叔父の入院生活

ひとり暮らしのおじさんが一軒家に住んでいました。おじさんは入退院を繰り返し、その後自宅には戻らず介護付き施設に暮らすことになりました。おじさんには子供もいなければ、住む予定の親戚もいませんでしたが、一軒家は残したいという強い意思がありました。施設を出たら、いつでも自宅に戻れる、自宅に帰りたいと思ったのかもしれません。ただ、その一軒家をそのまま放置するわけにはいきません。そこで、比較的近くに住んでいた親戚である私たち夫婦が一軒家の管理を任されたのです。ところが、その一軒家は問題がいっぱいでした。

庭の手入れだけで6ヶ月以上

久々に訪れた叔父の一軒家。一番、驚いたのは荒れ放題の庭でした。叔父は体調が悪くなってから庭を放置していたのでしょう。お隣の家まで草木が伸び、植木鉢も散乱していました。ご近所さんの目も気になったため、私たち夫婦は草木の伐採を最優先に考えました。土日の休みを利用して主人が伸びた草木の伐採をすることにしたのです。手元には、ノコギリや剪定はさみがありました。しかし、草木の伐採に慣れていない主人は一苦労です。見よう見まねで、作業服や帽子、防護メガネなども身に付け、時間をかけて草木を伐採していきました。その間、私は木をまとめたり、散らかった葉をゴミ袋に入れたり、まわりを掃除していました。しかし、土日の数時間だけでは到底作業時間が足りません。しかも、真夏は暑さで体がヘトヘトになり伐採どころではありませんでした。一番困ったのは、動かない植木鉢でした。私が植木鉢を移動させようとしたところ、植木鉢が全く動かないのです。植木鉢の底をよく観察すると、根が鉢を突き破り、直接地面へとはっていたのです。一旦、植木鉢の移動は諦め、伸びた草木だけを取り除きました。その後も草木の伐採を進めました。

草木の伐採が終わり、やっと庭らしくなった頃、家を取り囲むコンクリート壁と家の隙間を確認すると、今度は木製のパーテーションや雪を溶かす融雪剤が放置されていました。そこで、その隙間から不用物を出し片付けることになったのです。これも1日作業になりました。結局、草木の伐採と庭の手入れは4月からはじめて9月までかかってしまったのです。

未だに終わらない室内の片付け、疲労感でいっぱい

外の作業が終わってからは、室内の片付けをしました。玄関を真っ直ぐ進むとキッチンがあり、小さなテーブルとイス、カラーボックス、そして、大きな冷蔵庫がありました。冷蔵庫の扉を開けると、醤油、砂糖、塩などの調味料、賞味期限切れたレトルト食品、大量の薬などおじさんが暮らしていた時期の食品が残っていました。冷蔵庫の片付けを先延ばしにすると衛生状態が悪くなるので、早急に食品をまとめて捨てることにしました。冷蔵庫の中をすべて出してゴミ袋にまとめていきます。それが終わると、冷蔵庫の中を拭き掃除して仕上げました。

次に、ガスコンロやシンクの下の収納を見ました。すると、押し込まれるように調理器具が入っていたのです。大小のお鍋、大小のフライパンというように同じような形の調理器具ばかりでした。しかも、油汚れが酷く焦げ付き明らかに使っていないものでした。これも衛生状態が気になったため、私は金属類として分別しながらゴミ袋にまとめていきました。その他にも、食器がたくさんありました。コンビニやスーパーでもらえる割り箸、フォーク、スプーンも大量でした。まだ使えそうなものを最低限の量だけ残し、あとは捨てることにしました。私たち夫婦は戸惑いながらも、今でも片付けを続けています。